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「積読(つんどく)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
本を好きな方であれば、一度は経験したことがある現象かもしれません。
この言葉は日本独自の表現であり、意外と知らない人もいるかもしれません。
この記事では、積読の意味や読み方、そして日常生活の中でどのように使われているのかを詳しく解説していきます。
積読の意味と由来
まずは「積読」の意味を確認してみましょう。
積読の基本的な意味
「積読」は、読書好きにとってはなじみ深い言葉ですが、具体的に何を指すのでしょうか?
「積読」とは、本を買ったものの、読まずに積み上げたままにしておくことを指します。
日本語の独特な表現で、現代でも広く使われています。
「積む(つむ)」と「読書(どくしょ)」が組み合わさった言葉で、買った本を積んでおくだけで読まない状態を表します。
積読の意味
本を買っても読まずに積み上げたままにしておくこと。
読書の「つもり」で満足し、実際に読書が進まないことが多い。
積読の由来と歴史
「積読」という言葉の由来は、江戸時代に遡ります。
書物が貴重だった時代、読書ができる環境や時間が限られていたため、書物を手に入れてもすぐに読めないことが多くありました。
この現象を「積読」と呼び、それが現代まで続いています。
読書好きが抱える共通の悩みとして、現代でも「積読」は当たり前のように使われています。
一般的に積読という言葉は明治時代から使われ始めたとされています。
しかし、積読の概念自体はそれ以前から存在していたようです。
『書物語辞典』(1936年発行)によると、江戸時代にすでに「朗読・黙読・積置を書の三読法と称した」という記述があります。
積読という言葉の普及時期は明確ではありませんが、1879年の小雑誌『東京新誌』に「ツンドク家」「ツンドク先生」という記述が確認されています。
また、明治から昭和初期にかけては「ツンドク」と仮名で表記されることが多かったようです。
言葉の考案者については、田尻稲次郎や和田垣謙三など諸説あり、明確には特定されていません。
積読の歴史
明治時代に
書物が普及したころから使われていた言葉。
興味深いことに、積読という概念は日本語特有のものとされ、2010年代に「tsundoku」として英国などで広まりました。
エラ・フランシス・サンダースの『翻訳できない世界のことば』でも、多言語ではニュアンスをうまく表現できない言葉として紹介されています。
積読の読み方とその使い方
「積読」という言葉は、日常生活でどのように使われるのでしょうか?
また、どう読めばよいのかを見ていきます。
積読の読み方
「積読」は「つんどく」と読みます。
この読み方自体が、ひらがなの響きで親しみやすさを持っており、読書好きの間で軽いジョークとして使われることもあります。
「また積読が増えちゃった!」という会話の中でもよく登場する表現です。
漢字 | 読み方 |
---|---|
積読 | つんどく |
積読の使い方:日常での会話例
積読は、読書好きの間で共感を呼ぶ言葉です。
友人との会話やSNSでの投稿で、「積読」を使うことで、自分の本に対する愛着や悩みを楽しく共有することができます。
会話の例
- 「本屋でまた積読本を買ってしまった…。いつ読めるかな?」
- 「積読が増えるけど、買うときのワクワク感がやめられない!」
なぜ積読が生まれるのか?その心理的背景
積読が発生する理由は、読書好きであれば一度は感じたことがあるでしょう。
ここでは、積読が増える理由や心理的な要因を見ていきます。
積読が増える理由
積読が増える理由はさまざまですが、主な原因は本を買うこと自体が楽しいという点にあります。
本屋やオンラインショップで新刊を見つけたとき、ついつい購入してしまい、手に取っただけで満足してしまうことが積読の主な要因です。
また、忙しくて読む時間が取れなかったり、他の趣味に時間を取られてしまうことも積読が増える理由です。
積読が増える理由
新しい本を買うときの高揚感
読む時間が確保できない、もしくは他の本が優先される
読書欲とコレクション欲の対立
積読が生まれる背景には、読書欲とコレクション欲の対立があります。
本を読むこと自体はもちろん楽しみですが、時には「集めること」自体に喜びを感じてしまうことも。
積読本は、その本を読むこと自体よりも、手元に置いておくことが満足感につながるという心理が影響しています。
コレクション欲
本が家にあるだけで安心する感覚。
いつか読むかもしれないという期待感。
積読を効果的に管理する方法
積読は悪いことではありませんが、放っておくと部屋を圧迫したり、ストレスを感じることもあります。
ここでは、積読をうまく管理して読書生活を楽しむための方法を紹介します。
積読リストを作る
積読本が増えてくると、何をどこに置いたのかさえわからなくなることもあります。
そこで、積読リストを作成することで、読書計画が立てやすくなります。
デジタルツールを使えば、積読本の進行状況を管理したり、優先順位をつけて読むことが可能です。
積読管理アプリ
- ブクログ:読んだ本、読みたい本、積読本に分けて管理できる
- ビブリオ:シンプル機能で、一目で読書状況を把握可能
1日5分から読書を習慣化する
積読を解消するために、1日5分の読書から始めてみましょう。
忙しい日々の中で、読書の時間を確保するのは難しいかもしれませんが、1日5分だけ本を開くことで、積読を少しずつ消化することができます。
小さな時間から始めることで、読書が楽しい習慣に変わります。
読書週間の作り方の例
- 寝る前や通勤中に読書を取り入れる。
- スマホの代わりに本を手に取る。
おわりに:積読は無駄じゃない!
積読は、ただの未読本の山ではありません。
積読があることで、未来の自分がその本を手に取る楽しみを増やし、新しい知識や感動と出会えるチャンスを広げます。
積読が増えることを嘆くのではなく、それをポジティブなストックと考え、楽しみながら少しずつ読書を進めていきましょう。